いのちの道コラム

 < 当教会は聖書を神の言葉と信じ、それを生活と信仰の土台にするプロテスタント教会です。

エホバの証人、モルモン教、統一協会とは一切関係ありません。>

 

 

 

いのちの道コラム2020年新春号

 

    「御霊による一致」

大久保満

 

「平和のきずなで結ばれて御霊の一致を熱心に保ちなさい。」エペソ4章3節

 

新年明けましておめでとうございます。2020年、皆様の上に神様の豊かな祝福が注がれますようにお祈りして申し上げます。

さて、現在、チェコ共和国モラヴィア地方がある地域で、かつて大きなクリスチャンに対する迫害がありました。1722年、迫害を逃れて、多くの人が、ある寛大なドイツ人伯爵の領地に住むようになりました。それは、4年間で300人以上にもなりました。ところが、迫害を逃れ、やっと宗教難民の理想郷となりえると思った矢先に、教理の違いで意見の衝突が生じ、あわや分裂しそうになりました。しかし、彼らは、ある策を話し合いの中で決め、その策が見事的中し、共同体を見る見ると回復させました。その策とは、彼ら自身、自分たちの意見の違いに注目するのではなく、自分たちに共通している部分に注目する、というものでした。

使徒パウロは、エペソの教会のクリスチャン達に一致する事を強く勧めました。なぜなら、罪が、人間関係を破壊するからです。罪ゆえに、人間関係の軋轢や問題、そして、自分本位な願望が自分の内に沸き上がってくるのです。しかし、エペソ教会のクリスチャン達は、イエス・キリストを信じて愛によって歩む者となり(エペソ5章2節)、また、平和のきずなで結ばれて御霊の一致を熱心に保つ者とされる様に召されたのです。それゆえ、迫害やあらゆる困難の中にあっても一致を保つ事が出来たのです。

しかしながら、この「一致」は、決して上下関係や気の合う仲間意識によって成される一致ではありません。この一致は、謙遜と柔和の限りを尽くし、寛容を示し、愛を持って互いに忍び合う事から来るものです。(エペソ4章2節)このような行動は、人間的に考えると、とても不可能と思えるものです。しかし、全能なる神の御力が、クリスチャンの内に働かれる時、人がいくら努力しても到底出来ない一致をも可能にしてくださるのです。(エペソ3章20節)

この新しい年、あなたが教会や職場、家庭やあなたが置かれている場所で経験している分裂や不和を全能なる神に知っていただき、御霊なる聖霊によって、平和のきずなで結ばれ、一致を熱心に保っていこうではありませんか。